海外では博士課程は何年で修了できる?課程の違いと就職先について

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日本で修士号を取った後、同じ大学院や国内の大学院で博士課程に進む以外にも、海外の大学院で博士課程に進み、そのまま海外で博士号を取得する選択肢があります。

 

学びたい研究が海外の大学院でしか行われていない場合、是が非でも挑みたい海外での博士課程ですが、何年も海外に出る以上は事前に把握しておきたい情報もあります。

 

ここではアメリカの大学院を主な例に、何年で修了できるか、就職はどうなのか等を解説していきます。

何年かかる?海外の博士課程修了の目安年数

日本での博士課程は3年間からが修了目安となります。

 

実際に3年で取得出来る事は稀で、多くの場合はさらに何年もかかります。

 

もしくは大学院を単位取得退学して研究生として研究室に在籍するといった方法で博士号を取得する人もいます。

 

アメリカの博士課程では、更に長い5年間が修了目安となります。

 

5年間は学費を無料にする、奨学金が受給できるなどの大学側からのサポートがあります。

 

日本では基本的に、奨学金制度はあっても学費は自力で払わなければなりません。

 

何年もかかる学費+生活費の捻出が難しい状況で、言語上に問題が無いならば、渡航さえしてしまえば研究が出来るアメリカの博士課程は大きな魅力があります。

 

後述しますが、何年かかるか未知数の日本の博士課程は就職にもリスクが生じる事もあり、修了後の生活・就職についてもアメリカの方が選択肢に恵まれているケースもあります。

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日本と異なる海外の博士課程

アメリカの大学院での学費免除といったサポートが通常5年であるのに対し、アメリカでの博士号の取得目安年数は平均7年とも言われています。

 

修士を取り終えており、研究や論文が優秀な人ならば3年で博士課程修了出来る可能性もありますが、結局は個人の頑張り次第、という結論になってしまいます。

 

特にアメリカでは、授業に取られる時間が大変多くなっています。

 

ある海外大学の博士課程スケジュールでは、授業12〜15単位×3セメスター(年間2学期制における1学期)が必須課程となっています。

 

5年間、10セメスターの間に第一試験、第二試験が入ります。

 

この間の授業料は免除されていますが、これらの試験を通過出来なかった場合の追加在学には授業料が生じます。

 

必要な単位は全60単位であり、研究で取得出来る単位が12単位、1つの授業で3単位=48単位=16科目を、1〜2年間で取得するのが博士課程修了の最低条件となるのです。

 

個人的に研究を進める場合には1セメスターあたり4科目履修し、課題に取り組みながら自分の研究をする、というハードさがあります。

 

海外の中でも、能力がある者の支援に惜しみないアメリカですが、逆に言えば成果が残せなければそこまで、というシビアな実力主義でもあります。

 

奨学金には毎年審査があり、成績不良や試験の不合格があればその時点での奨学金打ち切りも有り得ます。

 

何年かけてでも取得したい場合には日本と同じく、自費で賄わなければならない面も出てきます。

 

しかしアメリカの大学院の授業料は本来高額であり、働きながら自力で何年も払い続けるのは日本で何年も博士号を目指すよりも非現実的です。

海外企業は博士号取得者の採用に積極的

日本の場合、博士課程修了後の主な進路は教授です。

 

元々研究を続ける為にも教授を目指している人もいますが、何年もかかる博士号取得が終わる頃には年齢が高くなっており、学位があったとしても一般企業に採用される事が難しくなっているのも一因です。

 

しかし海外、特にアメリカでは民間企業が積極的に博士号取得者を採用する傾向があります。

 

特にその企業が日本進出を目指している場合には、学位を持った日本人は希少な戦力となります。

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