教員を目指すなら挑戦したい!博士課程を受けながら、高校の非常勤講師をする方法

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博士課程中に非常勤講師になる想定をする院生は少なくありませんが、多くの大学では、非常勤講師であっても研究者であるべきという原則によって、修士号の取得が前提となります。

 

本来ならばその上で、博士課程を修了、もしくは単位取得退学をしている事がスタンダードではあるのですが、分野として人手不足の所では博士課程で院に在学中であっても非常勤講師になる傾向があります。

非常勤講師に必要なもう1つの経歴、「教歴」

非常勤講師になるには、学位といった研究歴の他にも教歴=教育歴が必要です。

 

しかし大学院在学中に、一般の教諭として働く事は、双方の研究・業務の忙しさを考えればまず不可能です。

 

その為、博士課程中に得られる主な教歴とは「TA(ティーチングアシスタント)として大学での教授の授業を補佐する」、民間の学校、専門学校での教育経験になります。

 

塾講師、家庭教師はこの教歴には含まれません。

非常勤講師になるには?募集時期は?

その学校の募集に応募し、採用されればなることが出来ます。

 

採用においては職歴、経験や学歴、研究実績が重視されます。

 

博士課程中の院生ではこの職歴の点では不利になりますが、大学院内で何らかの職歴のサポートが得られる場合もあります。

 

高校での募集は年明けから3月がピークです。

 

私立高校であればそのホームページにも募集要項が記載されている事もあります。

 

大学の就職掲示板等に、公式に高校からの募集が来るケースは稀です。

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少子化で狭き門にも。しかし高校の募集は…?

博士課程中の院生が非常勤講師になる理由の一つに、「大学の教員を目指すならば、非常勤講師の経験は不可欠である」という風説があります。

 

実際にも、最終的に教授を目指す場合のこれまでのルートは、非常勤講師→専任の教諭→准教授→教授、というステップアップ式でした。

 

昨今では少子化によって学校自体の経営が悪化し、教授や講師の正規雇用数が減少し、まず専任教諭になれない人が増加しています。

 

高校の非常勤講師は、実際に高校の教諭を目指す上での勉強や経験を積みたい人が目指す事が殆どです。

 

ただし、多くは博士課程を修了もしくは単位取得退学をした人が、正規雇用が無い間の「つなぎ」が目的です。

 

大学同様に高校の非常勤講師の枠数も減少しつつありますが、募集自体は県を選ばなければほぼ年間を通してあります。

メインは「どちら」なのか。忙しさに潰れない為の両立とは

募集こそありますが、修了後・退学後のつなぎではなく、大学院在学中に完全に大学から離れた別の学校での非常勤講師として働く人はそう多くいません。

 

日本の大学院は取得単位数こそ学部生の頃より少ないですが、研究、ディスカッションを重ねた上での論文提出が、修了において最も重要となります。

 

分野によっては、研究の忙しさが学部生の頃を上回る人も少なくありません。

 

比較的取りやすい修士課程と同様の感覚を持ってしまうのは大変危険です。

 

高校の非常勤講師の主な業務は「授業のみ」です。

 

担任業務、職員会議の参加、部活動顧問といった業務は管轄外となります。

 

しかし高校授業そのものの予習、必要となればプリントの作成、給料の発生しない補修や小テストといった授業外の業務が発生する事もあります。

 

専任教諭を目指すのならばこうした経験も得難いものですが、研究する時間を圧してしまうのであれば、「高校の専任教諭になる為に博士課程を退学し、非常勤講師に集中する」「博士課程を修了する為に非常勤講師を辞める」の二択を決断しなければなりません。

 

博士課程の勉強期間を初めから長めに見積もる、休学届を出すといった方法でも、忙しさに潰れてしまう事態は避けられます。

 

忙しさが励みになる人もいますが、心身が壊れる程の無理はどの分野であれ禁物です。

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