諦めないで、早めに調べて!貯金がなくとも博士課程に進みたい人が知るべき支援とは
両親からの支援で博士課程に進学できる見込みで貯金をしていなかったが、様々な事情で突然そのあてが無くなってしまった……こうした事態により、研究の道を諦める大学院生は全国的に少なからず存在します。
しかし、それはきちんと「全て調べた上で」諦めたのでしょうか。
何か制度はあるけれどややこしそう、審査に通るかどうか不確かだから、といった理由で諦めるのはあまりにも早計です。
進学資金が足りなくなるかもしれない、あるいは足りなくなったらどうしたらいいのか、という想定は、いずれ研究者となった場合にも付き纏う「お金の問題」にどう立ち向かっていくのか、その最初の足掛かりになります。
支援団体、アルバイトと博士課程を両立している人の体験談等々、その全てを踏まえたならば、貯金ゼロでも諦める以外に道が拓ける可能性は大いにあります。
進学したいが貯金がない。知っておきたい様々な免除、支援団体
実家の稼業が傾いて、自分が帰って働かなければどうしようもない、といった切迫した事態でない限りは、博士課程の道を志しながら諦めるのは未練が残ります。
貯金はない、このままアルバイトだけでは賄えない、と発覚したならば、その時点で様々な博士課程を続ける為の支援を頼ってみましょう。
授業料免除制度
大学によって規定が異なる制度ですが、基本的に大学であれば備わっている支援です。
申請者の家計の状況によって、半期単位で授業料の免除をしてもらえます。
大学生ならば両親の収入状況が判断基準になりますが、大学院生は本人の貯金、収入状況が基準になります。
貯金が無い、現在の月々の収入、最低限かかる生活費がこれほど……等の情報を申請する事で、審査が通れば半額、もしくは全額の免除がされるケースもあります。
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奨学金は後に返済しなければならない、借金のようなイメージがあって詳しく調べていない人もいるかもしれません。
しかし奨学金には返済が免除となる給付型の奨学金制度も存在しているのです。
民間の団体を含めれば多数の団体があり、金額や条件は団体ごとに異なりますが、複数の団体への審査が通れば学費、生活費を大きく賄う事が出来ます。
また、「特に優れた成績優秀者に限る」という制限こそありますが、基本的に返済が必要となる日本学生支援機構にも優れた業績を持つ学生の奨学金返済の半額、もしくは全額が免除される制度があります。
学問分野のみならず、文化、芸術、スポーツ、ボランティアなどの社会貢献も含めて評価されます。
奨学金の貸与終了時に大学に申請、大学長からの審査・推薦を経て、専門の委員会で審議されます。
その年度中に貸与修了する人、修士課程、専門職学位課程、博士課程問わず対象者となります。
申請、手続きの概要についてはホームページでも詳しく解説されています。
博士課程中の大学院生の収入源とは
博士課程に通いながらアルバイトをする、貯金をするという両立は、実際の所可能なのでしょうか。
ブログやSNS等で調べてみると、実際にそのように博士課程をこなしている学生はいます。
多くの場合、アルバイトだけが収入ではありません。
先述の奨学金と学費の免除、RA、TAといった、授業や教授の研究を手伝う事で学期当たり数万円の給与が大学から得られる制度を最大限活用しています。
しかし研究にも費用がかかる博士課程において、貯金したいが貯金するほどの収入はない、というのが多くの大学院生の実情です。
社会に出るという選択肢
博士課程中の成績や実績にあまり自信がない、貯金がない場合には、早めに就職活動に移りましょう。
日本の企業において、採用には年齢にも重きが置かれます。
修士課程を修了しており、学位を得ているならば、個人的、あるいは企業の研究室で研究を進め、博士号を取得する人も前例があります。
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