「部下」の丁寧な言い方には何がある？

誰かを指して何かを述べる時、その人の呼び方に困ることがあります。

一般的に言われている呼称であっても、手紙などの改まった内容では、何となくそのまま言うのがためらわれることがあるからです。

その一つに、「部下」という言葉があります。

通常そのまま使いますが、手紙の宛先人についてそのまま書くと、少しダイレクト過ぎる気がするという方もいるでしょう。

そこで、どんな丁寧な言い方があるかを考えてみましょう。

そもそもそのまま「部下」という言葉を使っても、相手に失礼になるわけではありません。

ごく一般的に使われているものですし、特に敬意を欠いた呼び方でもないからです。

しかし、なんとなく下に見ているような雰囲気がするといった心理になるのも納得できることです。

この言葉の類義語としては、下働き、子分、下廻り、配下といった言葉が挙げられています。

しかし、一般的に使われているものではありませんし、むしろさらに下に見るような感覚を与えることもありますので、実用的ではありません。

そこで、丁寧な言い方に直すこともできます。

たとえば、「従業員の皆様」「スタッフの方々」「社員の方」といった形です。

これは、店長や社長が宛先になっている場合に特に分かりやすく、ソフトな印象となります。

もし、宛先人と同じチームの部下について言及するのであれば、「○○課の皆様」とか「同チーム下で働かれている方々」といった言い換えもできるでしょう。

役職の上下といった観念は薄れてしまいますが、丁寧な言い方にはなります。

部下となる複数の人たちについて述べる場合、あるいは直接名前が分からないのであれば、前述のように何らかの言い換えをするのが適切です。

一方で、明確にその部下の方の名前が分かっているのであれば、ダイレクトに「○○課の○○様」といった形で、名前を挙げて記すのが最も分かりやすいですし、印象も良くなります。

やはりどんなケースであっても、名前が分かるようであれば名前を挙げて書いた方が、失礼に当たるようなこともなくなります。

また、その方の役職名や担当部署なども一緒に書くことで、より改まった書き方となり、ふさわしい表記ができるはずです。

できるだけ詳しい情報を得ることを心がけて、それを記すことで、丁寧な印象になるのです。