仮受金と現金過不足はどう違う!?それぞれの共通点と違いについて

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簿記の勉強をしている時、初心者が引っ掛かりがちなのが「仮受金」と「現金過不足」という勘定科目です。

 

簡単に説明すると、仮受金とは「不明な入金があった際に、不明点が判明するまで一時的に使用する科目」であり、現金過不足とは「実際の現金と帳簿上の現金が不一致だった時に使用する科目」です。

 

この2種類の勘定科目は共通点が多い事から、不慣れな人にとっては「このケースではどちらの勘定科目にしたらいいのだろう」と頭を悩ませてしまう問題になりがちです。

 

しかしこの二つは想定される使用状況が似ていても、明確にそれぞれの違いがあるからこそ分かれている勘定科目なのです。

「仮受金」と「現金過不足」の違いとは

この2つの勘定科目の主な共通点は、「どちらも不明点が判明するまで、一時的に使用する科目」である事、そして「決算までには正しく清算する」点です。

 

仮受金の場合は入金された理由が判明次第、適切な科目に同金額を振り替えし、現金過不足もまた不一致な要因が判り次第適切な金額を記入し、過不足分を消すことが求められます。

 

そしてこの2つの勘定科目の異なる点は、大きく分けて3点に分けられます。

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まず、「不明点の違い」です。

 

先述したように、仮受金は「入金の中身が不明」な場合であり、現金過不足は「入金を含む、何らかの金額の数字が一致しない」事で起きる問題です。

 

入金の中身が不明であっても現金としては正しく存在しているのに対し、現金過不足は文字通り帳簿上の「過不足」が発生しています。

 

次に「記帳するタイミング」です。

 

仮受金を勘定科目として記入するのは、不明な入金を記帳する際に、どの科目として記入するべきか判らない際に一時的に使用する科目です。

 

対して現金過不足は、様々な記帳を終えた後、帳簿上の金額と実際にある金額とが不一致な際に用いて実際の金額と一致させるものです。

それぞれの科目上の分類も違う

そして最も重要なのが、この2つは勘定科目としてのグループも異なっている、という点です。

 

仮受金は「負債」であるのに対し、現金過不足は実際の現金の状況によって、「資産」もしくは「負債」になります。

 

実際の現金が多い場合は「借方に現金、貸方に現金過不足」を記入し、これは負債になります。

 

逆に実際の現金が少ない場合は「借方に現金過不足、貸方に現金」を記入し、こちらは資産となるのです。

 

実際のケースのみならず、試験等でも理解度がポイントとなる点なので、この2つの違いはしっかり押さえておきましょう。

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