大きな違いはどこにある?立替金、未収金の特徴と違いについて

スポンサーリンク

立替金と未収金は、どちらも「企業が受け取る予定のある金額」に関する勘定科目です。

 

どちらも仕訳上「資産」に該当する、いずれ支払われる金額、という共通点が多いものの、仕訳においては使い分けなければいけない明確な違いが存在しています。

 

簡単にいえば、両者の違いは「期間」に焦点があてられます。

立替金と未収金の特徴と違い

「立替金」とは会社や企業の事業主が、従業員や取引先への一時的な立替払いを行った際に処理する勘定科目です。

 

本来支払うべき従業員、取引先に変わって会社(事業主)が支払った為、その金額は後から立替えた相手へと請求し、清算します。

 

未収金と比較した場合の立替金の違いは、「一時的」という点です。

 

使用想定上、短期間で回収すべきものであり、一般的には立替えた翌月にはもう回収が行われる勘定科目となります。

 

この回収が長期にわたる場合、立替金ではなく「貸付金」へと振り替えます。

 

そして「未収金(未収入金)」とは、事業の営業以外の取引で、まだ回収できていない金額を計上する勘定科目です。

スポンサーリンク

不動産の貸付での収入、会社間で起きる何らかの譲渡において受け取るはずの代金がまだ支払われていない場合、この未収金として「今後こうした内訳で入る予定の金額」として仕訳します。

 

立替金と比較した場合の未収金の違いは、立替金が一時的だったのに対し、未収金は最初からより長期の期限での回収を想定している点です。

 

ただし、こちらも1年以上の長期間と見込まれる場合、「長期未収金」という勘定科目となります。

どういったケースで使い分けるのか

例えば、A社の取引先B社が、運賃を支払えなかった為にA社がその費用200万円を一時的に立て替えたとします。

 

この場合、A社の記帳では「借方・立替金、200万円」「貸方・運賃(現金)、200万円」という仕訳となります。

 

B社が翌月、この金額を支払った際には

 

A社の仕訳は「借方・運賃(現金)、200万円」「貸方・立替金、200万円」となります。

 

支払われるまで存在していた、「返してもらえるお金」という資産が無くなった、という考え方です。

 

対して未収金では、A社が取引先B社へ、A社の社用車を売却したとします。

 

A社の本業は自動車業ではなく、これは事業外の収入となり、かつB社の支払いは数か月後を予定しています。

 

A社の記帳では「借方・未収金、300万円」「貸方・社用車、300万円」となり、借方の記載を「立替金」や「売掛金」と混同しない注意が必要です。

 

こちらは実際の支払まで数字が繰り越される、という違いもあります。

スポンサーリンク