商品有高帳の残高がマイナスになることはあるのか?原因と対処方法

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商品有高帳の記帳をしていて、残高がマイナスになったら要注意です。

 

どこかに不備が考えられるため、考えられる原因と対策を確認していきましょう。

商品有高帳の残高はマイナスにならない

商品有高帳は、商品の入庫や出庫がある度に、数量や単価、金額とともに残高を記帳していくものです。

 

返品や割引を受けて、受入欄や払出欄にマイナスの記帳をする場合はありますが、残高欄にはマイナスの記帳はしません。

 

先入先出法や移動平均法、総平均法など記帳方法はいくつかありますが、いずれも残高がマイナスになることはありません。

 

商品を5個しか入庫していないのに、6個出庫していたらおかしいでしょう。

 

移動平均法での払出単価の計算はつまずきやすいポイントです。

 

常に均等に単価を割り当てる移動平均法では、実際の仕入れ単価より高い値を割り当てる場合もあるので、残高がマイナスになってしまう時もありそうな気がしませんか。

 

しかし、最後の商品が捌ける時を考えてみると、単価を必ず数量で割るわけですから、商品がすべて捌ければ残高欄の単価や金額も0になることが分かります。

 

また、原価割れの赤字価格で売ることだってあるじゃないか、と思う方もいるかもしれませんが、商品有高帳で扱うのは原価のみなので、販売価格や収益は関係ありません。

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仕入れ単価A円の商品を単価より安い価格で販売したとしても、商品有高帳に記帳するのは単価A円の商品を1個出庫したという事実のみだからです。

 

それでは、残高がマイナスになってしまう場合は、どんな原因が考えられるでしょうか。

誤記入はないか

まずは誤記入が考えられます。

 

桁(0の多い・少ない等)を間違ったり、似た数字(1と7、3と8等)を間違えたり、といった記帳ミスはよくあります。

取引の抜けはないか

取引の記帳忘れがあると、払出が受入を超えて、会計が破綻してしまう可能性があります。

 

仕入れの取引は抜けていないか、値引や返品の取引が抜けていないか、繰越商品を忘れていないか等をチェックしてみましょう。

 

また、記帳しないはずの売上値引を、仕入値引として記帳していないかなども確認してみましょう。

売価で計算していないか

商品有高帳で扱うのは単価(原価)です。

 

売価で計算すると、残高がおかしくなってしまいます。

計算間違いはないか

膨大な種類の商品を扱う企業では記帳の回数も多く、どこかで計算を間違えている可能性も考えられます。

 

とくに、商品受入の度に単価を計算する移動平均法では、計算の回数が必然的に多くなる分、計算ミスのリスクも上がります。

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