仕入高と材料費は間違えやすい!それぞれの特徴と違いを解説!

スポンサーリンク

物品を販売するビジネスでは商品を仕入れて転売する方法の他に、材料を仕入れて手作りの商品を製作して販売していたり、サービスを提供するために必要なアイテムを仕入れる方法もあります。

 

利益を出す方法に違いはあっても、販売に必要なアイテムを購入するという点では大きな違いはありません。

 

しかし簿記においては、商品を購入した際に適用する仕入という項目に加えて、材料費という項目もあります。

 

それぞれ具体的にどんな特徴があって、どんな違いがあるのでしょうか?

仕入高も材料費も意味は同じ

仕入高も材料費も、どちらも商品の販売に必要な項目という点で共通しています。

 

では、どんな違いがあるのでしょうか?

 

これは、そのビジネスがどんな形で利益を出しているかによって異なります。

 

例えば、卸などの別業者から商品を仕入れ、そこに利益を上乗せして販売する、いわゆる転売方式では、簿記には商業簿記が適用されます。

 

その場合、商品の仕入れには仕入高という項目が適用となります。

 

例えば、海外から商品を安くまとめで仕入、そこに利益を載せて国内で販売している場合には、仕入れた商品を加工するわけではないため、商業簿記の仕入高を使います。

スポンサーリンク

一方、商品の販売やサービスの提供に必要なアイテムを仕入、それを加工した上で販売する場合などには、仕入れた材料を加工するという点で、簿記は工業簿記が適応されます。

 

この場合、仕入高ではなく加工のための材料を仕入れたと考えて、簿記においては材料費として仕訳けるのが妥当でしょう。

明確な違いは「加工したかどうか」

仕入高か材料費かを判断する際には、とても簡単な方法があります。

 

それは、仕入れてきたものを、手を加えずにそのまま転売するなら仕入高として仕訳け、手を加えるなら材料費として仕訳けるという方法です。

 

加工の有無という違いを理解すれば、仕訳で迷うことが少なくなるのではないでしょうか。

 

「加工」の定義は、加工して製品に仕上げるだけではありません。

 

例えば電気工事業者などでは、電球やワイヤーなど、サービス提供に必要な材料を仕入れ、それを必要に応じて組み合わせて使用します。

 

手を加えるという点において、これは加工となります。

どちらも製造原価に分類

仕入高も材料費も、利益を出すために必要な仕入を行うためにかかったコストです。

 

つまり、どちらも製造原価として分類できます。

 

仕入高の項目を簿記で使った場合には、決算の際には棚卸高を計上することを忘れずに行いましょう。

 

もしも決算で卸高を計上しない場合には、仕入高ではなく材料費として計上するという方法もアリです。

スポンサーリンク