売上高がマイナスになることはあるか?

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会計処理をソフトで行なっていると、ある特定のタイミングではありますが、残高試算表上の「売上高」の残高がマイナスになってしまうことがあります。

 

常識的に考えれば、売上高がマイナスという状況はあり得ないのですが、返品の量によっては一次的なマイナス状態が発生してしまいます。

売上高がマイナスになる原因

通常の決算上では、売上高がマイナスになるのは道理に合いません。

 

基本的には、販売側が取引相手に金銭を支払って商品・サービスを販売することなどあり得ないからです。

 

売上高がマイナスになる原因は次の2つ。

 

〇会計処理上のミス
〇一定期間での決済で、返品額が売上高を上回った場合

 

会計処理上のミスであれば、修正すればすぐに問題点が解決します。

 

また、量産をして定量を納品したのち、何らかの理由で返品されるといったケースでは、一次的に売上高にマイナスの数字が発生することがあります。

 

これは月次決算上で起こりうる現象です。

 

商品・サービスの販売に関しては、販売先から返品されることがありますが、この際会計処理上で「売上戻し」の勘定科目でマイナスの売り上げを立てます。

 

つまり、販売取引を取り消す会計処理をするわけです。

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一般的に返品の仕訳ですが、例えば販売単価1000円の商品が1点返品されたとします。

 

〇掛け売りをした際の仕訳
借方:売掛金1,000円/貸方:売上1,000円

 

〇商品返品の際(売上戻り)の仕訳
借方:売上1,000円/貸方:売掛金1,000円

 

このように、バランスシート上ではプラスマイナス・ゼロになります。

 

そこで、月次で見て、月間の売上金額よりも返品金額が上回る場合、その期間だけを見れば売上高がマイナス値になってしまうでしょう。

 

もちろん、売り上げの累計値から計算すれば、売り上げがマイナス決済になることはありません。

売上高マイナスとなった場合の処理方法

まず、この返品は個別の継続的取引をしている販売先の売上金(売掛金もある)の残高がマイナスになるということです。

 

であれば、月次決算上でマイナスのままでも問題はないことを知っておきましょう。

 

そして、本決算時に「前受金(負債)」で決算仕訳をすれば正しい形での仕訳が完了します。

 

また、返品を売掛の未払金へ振替えることも可能です。

 

継続的に取引している相手であれば、決算後の売掛金に充当することで相殺できます。

 

なお、値引き販売の場合も、返品の処理には同様の注意が必要です。

 

バランスシートは取引を正確に反映してこそ意味があります。

 

細かな点でもあいまいにせず、丁寧に記録していくようにおすすめします。

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