製造部門費と製造間接費の違いとは「明確に計算ができるかできないか」

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工業簿記を勉強していると「製造部門費」と「製造間接費」という、似たような言葉と出会うことがあります。

 

似たような言葉だけど違いはあるの?と戸惑う人も多いでしょう。

 

2つの違いは理解してしまえばとても簡単なものです。

製造部門費とは

製造部門費とは、製造業の製造部門にかかる直接計上ができるもののことです。

 

例えばタオルを製造している工場の場合、タオルの布代に10万円かかった、ということは誰が見ても明確な金額であり、直接計上ができる項目になります。

 

他にも、タオルを作るために機械を動かす従業員に支払う直接賃金や、外注加工費なども製造部門費になるのです。

製造間接費とは

製造間接費とは、製造部門費のように金額を明確にしにくいものを分類するときに出てくるものです。

 

例えばハンカチを製造している工場では、ハンカチを製造するために使っている機械を動かす「電気代」がこれに当てはまります。

 

工場内では照明や他の作業をする機械を動かすためにも電気を使うため「ハンカチを製造する機械を動かすためだけに使う電気代」だけを、明確に「〇万円でした」と提示することは難しいでしょう。

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そこで製造間接費の出番です。

 

電気代で例えるならば、工場内の電気代が〇円だった、そこから機械の稼働時間など合理的に金額を示すことができる独自の計算方法を利用して電気代を出します。

 

それができれば、電気代を含めた原価の計算ができますので、正確な原価が出せるというわけです。

 

製造間接費は特定のものに関していくらと明確な決まりがないもの、それに関しての原価を正確に出すために必要な項目と覚えておきましょう。

 

電気代だけではなく水道代・ガス代・福利厚生費・修繕費用・給料・特別手当なども当てはまります。

2つの違いは「明確に計算できるかできないか」

2つの項目の違いは、明確に計算ができるかできないかと覚えておきましょう。

 

布代のように金額が明確にされているものは「製造部門費」、電気代や水道代などのその製造業や工場・拠点によって違いが出てしまうもの、でも原価を正確に出すために必要なものについては「製造間接費」となります。

 

この2つの違いがわかりにくいこと、間接費の方は計算が複雑になりやすく苦手としてしまう方も多いです。

 

しかし、配賦率を算定しそれに沿って計算すればいいので、一度きちんと覚えておけばそれほど難しくはありません。

 

正確に処理するために理解しておきましょう。

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