「致します故」とはどういう意味?

スポンサーリンク

かしこまった文章などで登場する少し難しい表現は、知識がないと、きちんと意味を理解して読むことができません。

 

もちろん若いうちは良いのですが、20代も後半になると、知っていて当然という目で見られることも少なくありません。

 

今回は「故」という文字の使用法をマスターして、スキルアップを図っていきましょう。

「故」の読み方と意味

「故」という漢字は、「ゆえ」と読みます。

 

「故」という漢字にはさまざまな意味が備わっており、前後の言葉や文章の文脈によってそれぞれ変化します。

 

「故」が持つ意味の1つ目は、物事の理由や原因を表す意味としての使用方法です。

 

その場合、「故」という文字の部分を「わけ」「理由」「なので」などと置き換えても意味が通ります。

 

2つ目は、風情や縁などを表す使用方法です。

 

3つ目は、来歴や由緒を示す使用方法です。

 

わかりやすくたとえるなら、「江戸時代に故ある(由来ある)品」というようになります。

 

4つ目は、さまざまな事象や変事を表す使用方法です。

 

「故もなく、すんなり部屋に入出できた」という文章は、差し障りなく部屋に入出できたことを表現しています。

スポンサーリンク

わけや理由を表す表現「致します故」「故に」「それ故」

「故」を使用する言葉の中でも一番使用される表現は、わけや理由を表す意味です。

 

メールの文章などで見かけることの多い「〜致します故」という文章を見てみましょう。

 

この「〜致します故」という文章は、その後に文章がまだ続く、読点の前部分と推測することができます。

 

よって、この文章は「〜しますので(なので、という理由で)」という意味となります。

 

現代の若者はあまり使用することはありませんが、年配の方の言葉やかっちりとした文章ではよく出てくるため、知識として知っておくと、文章の意味合いで悩むことはなくなるでしょう。

 

また、「故に」とすることで、接続詞として登場することもあります。

 

この接続詞は、前述したことを理由として、後に結果が導かれる際の文章に使用します。

 

「故に」を別の言葉で言い換えると、「したがって」「よって」と表現することができます。

 

身近なところでは、数学の証明問題を解く際によく使用されます。

 

さらに、「故に」と関連した言葉の中には「それ故」という言葉も存在します。

 

「それ故」も「故に」と同様の接続詞で、前述の事象や事実が原因となって、その後の結果や状況が導かれる時に使用します。

 

別の言葉で意味を表現すると、「そのため」や「だから」という言葉が当てはまります。

スポンサーリンク