ご来店中のお客様への正しいアナウンスとは

スポンサーリンク

館内アナウンスというといろんな場所で行われていますが、ご来店中のお客様に向けて行っているのは百貨店などの大規模な店舗が多いです。

 

聞き取りやすい声ではきはきと話すアナウンスは流石だと感心するものです。

 

また、アナウンスの文言についても、正しい敬語を使っていると思い込んでいますが、中には誤った敬語を使ってアナウンスしているお店があります。

 

どんな言い方をし、それがどんな間違いかについてまとめています。

お客様に感謝を述べるアナウンス

買い物をしていると、館内にアナウンスが流れます。

 

A:「ご来店くださいまして、誠にありがとうございます。」
と、
B:「ご来店いただきまして、誠にありがとうございます。」

 

どちらも聞いたことがあるという人は多いでしょう。

 

このアナウンスの文言では、「ご来店いただきまして、誠にありがとうございます。」が間違っているのです。

 

それぞれをシンプルな言い方に変えてみましょう。

 

A:「(お客様)来てくれて、ありがとう。」

 

B:「(お客様)来てもらって、ありがとう。」

 

A:くださる→くれる、B:いただく→もらう

 

なのでこのようになります。

スポンサーリンク

こうしてみると、Bの文言が明らかにおかしいのがわかります。

 

ご来店いただき、と聞いてもそれほど違和感がありませんから、そのまま聞き流してしまいがちですが、敬語の使い方としては間違っているのです。

言い方を変えると正しくなるアナウンスとは

先ほど間違っていると言ったご来店いただきまして、というフレーズですが、言い方を変えると正しくなります。

 

例えば、「こんなに多くのお客様にご来店いただき、私たち一同、大変感謝しております。」であればご来店いただき、でも正解なのです。

 

この場合、主語が誰かを考えてみましょう。

 

この文では私たち一同が主語になります。主語が「自分」であれば、いただくは使えるのです。

 

こんなに多くのお客様が、と多くのお客様が主語になると、いただくは使えません。

 

「こんなに多くのお客様がご来店くださり、私たち一同、大変感謝しております。」になります。

 

「いただく」というのは自分の行為に対する謙譲語になりますから、主語が自分であれば「いただく」、そうでなければ「くださる」と使い分けなければなりません。

 

ご来店いただくという言葉が間違っているのではなく、主語が誰になっているかが大切なのです。

 

百貨店など大きな店舗に行った時にこういったアナウンスが入ることがあるかもしれません。

 

その時は正しく言葉が選ばれているかを確認してみましょう。

スポンサーリンク