「ご都合のよろしい時にご来店」はビジネス敬語として正しいか?

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『ご都合のよろしい時にご来店ください。』と、取引相手に来店してもらい、用事を済ませなければならないことがあるでしょう。

 

基本的には相手の都合を優先している依頼の言葉ではありますが、わざわざ相手に来店の催促を伝える内容ですので、こちら側としてはできるだけ丁寧にお伝えしたいと思うことでしょう。

 

ですが、この表現は敬語として正しいのでしょうか?

 

丁寧過ぎるきらいはないでしょうか?

都合がいい・都合がつくの正しい敬語とは?

この文章では、先方の都合が良い日、あるいは都合がつく日を先方に選んでもらうことが趣旨となります。

 

ビジネスシーンではよくあることなので、しっかりと正しい文章で相手に伝聞したいところでしょう。

 

まず都合ですが、この言葉は物事や用事を行なう状況や条件を意味します。

 

「都合がいい」であれば、指定の用事を行なう状況や条件が好ましい様子を意味します。

 

『ご都合のよろしい時にご来店ください。』とは、いつでも良いので、あなたのスケジュールで調整がつく日時を選んで来店してほしいという内容で、この文意自体にはまったく問題がありません。

 

ビジネス上で頻繁に発生する事例で、このように依頼することは失礼にあたりません。

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次にビジネストークとしての敬語表現の正誤ですが、「都合」を丁寧に「ご都合」ということは正しいです。

 

「良い」の丁寧語は「よろしい」で、「ご来店」も丁寧語として正しいです。

 

つまり、『ご都合のよろしい時にご来店ください。』と取引相手やお客様に言うことは文法上も間違ってはいません。

二重敬語はやや重たい表現で慇懃無礼の懸念もある

ビジネストークでは、必要に応じて相手を尊敬し、自分を謙譲するのがマナーです。

 

ただし二重敬語は使わない方が無難でしょう。

 

ビジネスシーンでは、こちらから依頼する場面でことさら相手を立てて、自分を低くする傾向が出がちです。

 

気持ちはそれで良いのですが、その態度が極端だとかえって相手に不快な思いをさせる心配があります。

 

その一つが二重敬語で、極力使わない方が無難です。

 

この場合、「ご都合のよろしい」が二重敬語に当たります。

 

その上、「ご来店」と続くために全体的に重々しい言葉になっている感じです。

 

もう少しスマートな表現にするなら『ご都合のよい時に』や『お時間のある時に』と言い換えると良いかもしれません。

 

ビジネス用語は適切さが大事です。

 

普段から、敬語表現は正誤を確認する習慣をつけましょう。

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