「ご来社いただけるとのことありがとうございます」は正しい敬語表現?
取引先などのお客様に、自社へ足を運んでもらった際、どのようにお礼を言えばいいのかわからないという方はたくさんいます。
「来てくれてありがとう」とシンプルに伝えられればよいのですが、ことビジネスにおいてはそうは行きません。
今回は上記の敬語表現として使用されている、「ご来社いただけるとのことありがとうございます」が正しい敬語表現であるのかを検証してみましょう。
「ご来社いただけるとのことありがとうございます」を分析
まずは「ご来社いただけるとのことありがとうございます」の「ご来社」の部分から見ていきましょう。
ご来社という言葉がそもそも正しいのかと疑問に思う方も多いと思います。
結論から言うと、「ご来社」という言葉は正しい敬語の表現です。
「ご来社」を分解すると、接頭辞の「ご」が「来社」という単語に付いていることで構成されています。
この接頭辞は、相手の行動に対して使用すると、敬語表現として使用できるようになります。
スポンサーリンク次の「いただけるとのことありがとうございます」の部分に関しても、少し長い文章になってしまいますが、敬語表現として問題ありません。
以上のことから、「ご来社いただけるとのことありがとうございます」は正しく、かつ十分丁寧な敬語表現であると言えるでしょう。
ちなみに、「ご来社いただけるとのことありがとうございます」をもっと丁寧な表現にすると、「ご来社いただけるとのこと、有り難く存じます」といった表現になります。
敬語はシンプルが一番
日本の敬語表現は難しい言い回しが多く、丁寧にしようとすればするほど、文章が長くくどくなってしまう傾向があります。
こういった表現はたとえ文法的には間違っていなかったとしても、慇懃無礼に捉えられてしまい、丁寧にしたつもりが逆に相手に不快な思いをさせてしまうこともあります。
先述の「ご来社いただけるとのこと、有り難く存じます」などの表現は、文章などに用いるのは問題ないですが、口語で話すとなると少し堅すぎる印象になってしまいます。
そのため、「ご来社いただけるとのことありがとうございます」くらいの柔らかい表現の方が推奨されます。
どんな敬語表現が正解なのかわからなくなってしまった時は、とにかくシンプルに表現することを意識するのがポイントです。
きちんと丁寧に表現したい気持ちが相手に伝われば、多少表現がぼやけてしまったとしても、快く受け取ってもらえます。
敬語表現で最も大切なのは相手を敬う気持ちであることを忘れないようにしましょう。
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