社宅分の町内会費はどの勘定科目に入れる?
企業で社宅を持っている場合、その社宅にかかる費用は基本的に経費として計上できます。
社宅を運営するにあたっては、いろいろな細かな費用もかかってきて、中には勘定科目の分類が分かりづらいものもあります。
たとえば、社員しか住んでいないところでも町内会費が徴収されることがあります。
それほど大きな金額ではありませんが、記帳や税務申告をする際には、きちんと分けておく必要があります。
どの勘定科目に分類できるのかを確認し、不明点を明快にしておきましょう。
町内会費は基本的に会費に入れるのが無難
町内会費は、勘定科目の分類としては会費に入れるのが一般的です。
これは特定のサークルや、目的を持った集まりの会員になることで発生する費用です。
事業上必要な費用であれば、経費として認められることになります。
この場合は、社員を住まわせるための社宅にかかる町内会費ですので、当然問題なく経費として数えることができます。
また、会社の事務所や工場などについても、たとえ法人相手であっても町内会費を求める町内会もあります。
その場合も、やはり会費として計上することができます。
町内会費は、社宅のゴミを集積するための場所を提供したり、種々の連絡事項を伝達したりするなど、社員の生活に必要なサービスを受けるための費用です。
そのため、社宅運営に直接必要なものではありませんが、付属的なコストとして勘定科目に入れて経費計上できるのです。
費用が小さいので雑費として勘定科目に入れることもできる
町内会費は、基本的に会費としての勘定科目に入れて記帳するのが普通です。
しかし、金額はかなり小さいですし、年間を通しての支払い回数も少ないです。
そのため、雑費の勘定科目として計上するのも一つの手です。
スポンサーリンク特に社宅を別の分類として記帳、税務申告しているのであれば、社宅にかかる経費としてわずかな金額を、わざわざ一つの勘定科目を作って入れるのは手間です。
雑費としての勘定科目分類をしてしまえば、よりシンプルに記帳ができますので、かなり作業は楽になります。
もちろん、雑費にあまりにいろいろな経費をまとめてしまい、複雑になると、税務署から指摘を受けてしまうことがあります。
そのため、他にも雑費に入れるものが多く、複雑な勘定科目の中身になっているのであれば、別にした方が安心でしょう。
雑費はあくまでも勘定科目の仕分けがしづらいものを入れるという概念があるため、ここに多くの経費が入っていると、税務署からの指摘が多くなってしまうリスクもあります。
社宅に関係する税金の注意点とは?
社宅に関係する収支というのは、意外と複雑になることがあります。
というのも、社宅にかかる費用は会社側がいったんすべて支払うことが多く、その後社員から一定の金額を天引きするというシステムを採っているからです。
社員から社宅費用を天引きする場合は、会社にとって一種の収入となりますので、それをどのように処理するのかというのも問題点となります。
また、会社の収入には基本的に消費税がかかってきますが、町内会費分には消費税がかかってくるのかという点もあります。
この場合、町内会費は対価性が薄い項目となりますので、消費税対象とはなりません。
そのため、この部分については課税仕入れとして計上できませんので注意が必要です。
また、同じ町内会に支払う費用でも、何らかの町内会のイベントのために会社から寄付をするというケースもあります。
これは、町内会費とは別の支出となりますので、会費計上はせず寄付金としての勘定科目の仕分けが必要となります。
どんな目的のために支払いをしたのかということによって、同じ支払い先でも処理が異なりますので注意しましょう。
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