よく混同しやすい販売手数料とリベートの違いとは。注意点も詳しく説明!
経理担当者として勘定科目を仕訳ける時に、似たような項目があるため迷うという人も多いことでしょう。
例えば、自社がメーカーの会社でA商品を販売することになった場合。
A小売店が自社のA商品を1か月間に○○個仕入れてくれた時に、報奨金として仕入れ金額の5%を値引きするなどがあるでしょう。
上記のような場合は販売手数料なのかリベートなのかどちらに当たるのでしょうか。
また、この2つはよく同じ意味で使われますが、どのような違いがあるのでしょうか。
販売手数料とリベートの違いとは
よく混同される販売手数料とリベートですが、その違いは、あらかじめ支払う金銭が明確に決められていたかどうかにあると思われます。
「販売手数料」とは、商品やサービスを販売するにあたって、メーカーや卸売り業者などが協力してくれた仲介業者や委託業者に対して支払う手数料のことです。
いろいろある手数料の中でも特に販売に関して直接関わりがあるものに使われます。
販売手数料は契約を結ぶ際に、その手数料の金額や支払い方法はすでに決まっています。
そのため、自社がメーカーの場合で小売業者が商品やサービスを販売してかなり売れたので、その業績から販売報奨金を出すなどのケースは販売手数料には当たりません。
あくまで契約前の段階で貢献してくれた所に対して販売手数料という言葉は使われます。
スポンサーリンク一方、「リベート」についてですが、そもそも英語で書くと「rebate」となり、意味は「支払った金銭の一部を払い戻すこと」となります。
つまりは一度相手方に支払った金銭の一部を返還するということです。
通常はメーカーや卸売業社が自社の商品やサービスを販売した際に、それに協力してくれた仲介業者や委託業者に対して支払う販売報奨金としてリベートという言葉は使われます。
例えば、自社が小売業者で多く商品を購入したのでメ―カーや卸売業が購入費の一部を免除してくれたり(仕入れ割り戻し)、反対に自社がメーカーや卸売業で、小売店が自社商品の売り上げアップに貢献してもらったので売上金から代金の一部を返金する(売り上げ割り戻し)などの場合にリベートという言葉は使われます。
リベートとは販売促進費として支払う費用のことを言うのです。
つまりはまとめると2つの違いは、販売促進費を含むか含まないかの違いです。
会社によっては販売手数料とリベートの違いがない場合もある
通常、販売手数料は販売報奨金を含まず、リベートは販売報奨金を含みます。
しかし、実際は販売手数料が販売促進費を含むと取る、2つに違いがない会社もあります。
勘定科目の仕訳には規定が設けられていないため、どのように分けるかは会社の自由です。
会社ごとに違いがあるため、実際のところは見分けていく必要があります。
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