商品を廃棄する際の処理方法は?処分費用はどの勘定科目にする?
商品を仕入れて販売する小売業や卸売り業などは、在庫が余ってしまうと処分せざるを得なくなることがあります。
保管スペースを確保してコストを削減する必要がありますし、無駄な在庫を抱えても意味がないからです。
また、食品や薬品を扱う事業においても、賞味期限もしくは使用期限が過ぎてしまうと売れなくなりますので、棚卸などのタイミングで商品を廃棄することになります。
当然廃棄処分にした場合には、何らかの会計上の処理をしなくてはなりません。
製品在庫を抱える仕組みを持つ商売をしているのであれば、こうした処理は必須ですのでしっかりと正しいやり方と注意点を覚えておくのは重要です。
商品を廃棄処分した場合の勘定科目と処理方法
在庫を廃棄処分した場合は、在庫管理表などで実際に数字を動かした後、会計処理をすることになりますが仕訳自体はかなりシンプルです。
具体的には、借方で「棚卸資産廃棄損」の勘定科目に、処分した商品の仕入れ原価の金額と共に記載します。
そして、貸方では「他勘定振替高」の勘定科目で記帳し、やはり同じ金額を記載します。
これで会計上の処理は問題ありません。
ちなみに、法人における処理においては、この「棚卸資産廃棄損」の勘定科目は、特別損失の項目に含めるものとなっています。
スポンサーリンク廃棄処分そのものにかかった費用の処理方法
商品の廃棄処分で注意したいのは、製品そのもの会計処理をすると同時に、処分作業にかかった費用を別に処理しなくてはならないということです。
たとえば、少量の食品であれば普通にゴミとして出すことができますが、大量にある場合は業者に依頼しなくてはなりません。
化学薬品やプラスチックなどの製品についても、通常は専門の業者に依頼して処分費用を支払います。
この費用に関しては上記の会計処理は関係がありませんので、別の支出として経費計上することになりますので注意が必要です。
この場合の勘定科目は「雑費」で問題ないでしょう。
たいていの事業者にとって、こうした商品の廃棄処分費用が生じるは年に数回ですので、雑費に計上しても指摘されずに済みます。
しかし、かなりの頻度で賞味期限切れの食品を多めに処分するので、業者に依頼している場合などは、金額も大きくなります。
その場合は、別個の勘定科目を立てた方が分かりやすいですし、説明しやすくなります。
もしくは、この費用を「支払い手数料」の勘定科目に入れるという手もあります。
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