データを購入した際の費用は勘定科目のどこに分類する?
私達の社会には、たくさんのデータや情報が存在しています。
企業にとっては、顧客の情報やビジネスに必要な情報を購入するということがありますが、その情報購入にかかった費用は勘定科目のどこに分類するのが良いのでしょうか。
どんな情報をどんな目的で購入するかによって勘定科目が変わる
企業が他社からデータを購入することは、珍しいことではありません。
顧客の同意を得て別の機関や他社から信用情報を購入することもあれば、融資など金融サービスを提供する際の審査に使うという理由で、その顧客の個人情報を購入することもあるでしょう。
さらに、同業他社から販売促進を目的としてデータを購入する事があるかもしれません。
その頻度は、一度だけと言うこともあれば定期的に発生することもあります。
その他にも、サービス提供や改善の目的で他社が集計したデータを購入する事があります。
そうしたデータの購入にかかった費用は、どんな目的でどんなデータなのかによって、勘定科目のどこに仕訳をするのが適当なのかが異なります。
例えば、審査などの目的で顧客データを購入したなら、その費用は情報提供料とか信用調査費などの勘定科目に仕訳するのが妥当です。
一方で、システムの開発やサービスの提供、またマーケティングのために他社が集計したデータを購入するという場合には、情報提供料とか販売促進費といった勘定科目の方が適当です。
データが集約された商品を購入する際の勘定科目
データと言っても、その範囲はとても広く多種多様です。
その中には、情報商材のようにたくさんのデータが集約されてノウハウ本のような内容になったマニュアルや商材などもあります。
ビジネスにおいてそのような情報商材を購入した場合、勘定科目における仕訳においては、研修費といった科目や備品という仕訳の方法も可能です。
スポンサーリンク情報商材に関しては、書籍の購入にも共通するところがあるため、書籍の購入費用を勘定科目のどこに仕分けているのかという点も考慮すると良いでしょう。
情報の購入にかかる費用の取り扱いについては、企業ごとに勘定科目を統一して一貫性を持たせることがとても大切です。
データと言っても色々なものがありますし、どのようなデータなのかによっても取り扱い方は変わってきます。
しかし企業の担当者は、その度に異なる勘定科目に仕訳してしまうことがないように、継続性の原則をしっかりと意識して、一貫性のある科目設定をしたいものです。
どの勘定科目に仕訳をしても、一貫性があれば後から情報を把握しやすくなりますし、公的機関から説明を求められた時にも、対応しやすくなるものです。
しかし一貫性がなく、今期はこの勘定科目だったのに前期は別の勘定科目に仕訳しているというのでは、いろいろなトラブルを引き起こしかねませんし、企業の財務状況も把握しにくくなってしまいます。
細かいデータの購入に関しても一貫性が大切
データ売買にかかる費用の取り扱いに関しては、経理担当者がシッカリと一貫性を持った勘定科目に統一して処理することが必要です。
そして、その担当者が異動や退職になり、別の担当者へ引き継ぐ必要がある際には、どの項目をどの勘定科目に仕訳しているのかという点を明確にすることもまた、長期的には企業にとってはとても大切な要素となるでしょう。
これは、担当者一人一人のやり方というものではなく、その企業の経理のルールとして、データやノウハウを蓄積してゆくことが求められます。
一貫性を持たせることができれば、誰が経理担当者になっても勘定科目の仕訳で悩むことは少なくなりますし、過去に同じようなデータの取り扱いではどこに仕分けたのかを確認することによって、どこに仕訳するのが妥当なのかが容易に分かります。
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