図書券は福利厚生費にあたるのか?会社と社員のメリットとデメリット
会社から図書券の配布が行われる場合、福利厚生費として計上されるのか、給与と同様に報酬として計上されるのか、という疑問があります。
福利厚生費となるか、給与となるかによって、従業員にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
福利厚生費の定義とは
そもそも福利厚生費とは、企業が従業員のために設けるサービスを税務上『経費』として計上できる費用のことを言います。
福利厚生費として認められるには、いくつかの条件があります。
福利厚生費は、企業の法人税を計算する際に損金として計上できるもので、福利厚生費を大きく計上すると、企業の利益はその分減少してしまうこととなります。
税務上、福利厚生費として計上できる条件としては、全従業員が対象となること、支出する金額が常識の範囲内であること、現物支給でないことが挙げられます。
図書券は福利厚生費として該当するのか
原則として、商品券に当たる図書券などは、自分の好きな用途で利用できるお金と同様の扱いとなります。
例えば、企業が勤続の褒章などで図書券を従業員に配布するといった場合には、お金を支払っていることと同じということになります。
つまり、福利厚生費ではなく、給与となることが一般的です。
スポンサーリンク福利厚生を導入する企業のメリット・デメリット
福利厚生が充実している企業には、優秀な人材が確保でき、社員のモチベーションを上げることができるといったメリットがあります。
社員の幸福度が高い会社では、生産性が向上するといった研究結果も出ていると言われています。
企業が福利厚生を導入していることで、企業にとってはメリットが多くあると言えます。
しかし、福利厚生を充実させることは、コストがかかってしまうということでもあります。
かけたコストに見合った結果が得られない場合には、経営状態を圧迫しかねません。
また、サービスの提供の手続きや従業員が福利厚生を利用した際の事務処理などに手間がかかることなども、企業としてはデメリットと言えるかもしれません。
福利厚生費の場合と給与の場合の従業員のメリット・デメリット
福利厚生費でも給与の場合でも、企業は経費として計上することとなります。
ですが、給与となると現金を支給したことと同じ扱いとなるため、従業員側の住民税や所得税を計算するための課税対象となります。
福利厚生費として旅行などに行けることは大きなメリットと言えますが、図書券のような課税対象となる場合にはデメリットとなるかもしれません。
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