何となく使うことの多い「雑費」の本当の意味とは。反対語は存在するの?

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損益計算書で他の勘定科目に仕訳けられない項目がある時に、ついつい雑費に含んでしまうことはありませんか。

 

何となく使用している人が多い雑費ですが、そもそもどんな意味を持つ項目なのでしょうか。

 

また、対をなす反対語などはあるのでしょうか。

雑費の反対語はある?

雑費とは、販売費と一般管理費の中で、他の勘定科目のどれにも当らない場合に使われる項目のことです。

 

金額も少額で購入頻度が低いため、他に独立した勘定科目を一から作るに値しないといった場合に使用します。

 

同じく短期間に消耗する物を購入した時に含まれる「消耗品費」とよく似ています。

 

これら2つは間違えやすい項目ですが、明確に分けると消耗品費は短期間の使用だけれども通年で度々購入するのに比べて、雑費のほうは通年で一時的に発生する費用の場合に使うようです。

 

例えばクリーニング代や銀行の振込手数料などです。

 

雑費は他のどの勘定科目にも当てはまらないもので「記載する必要がない経費」「必要ない経費」と捉えられがちです。

 

その反対語を考えると「必要のある経費=必要経費」ではないのかと思う人もいるかもしれません。

 

必要の意味は「欠かすことのないもの」なので、雑費は一時的に購入するもののため、そこから考えれば確かに反対語は必要経費となるかもしれません。

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しかし、必要の反対語である「不要」の意味を考えると違うと分かります。

 

不要の意味は「要らない物、無くても困らないこと」です。

 

はじめは必要で持っていても途中で要らなくなった物ではなく、はじめから必要がなくて無くなっても問題にならない物のことを言います。

 

「必要のない物を買ってしまった」または「不要な物を買ってしまった」などがありますが、これは「持っていても意味の無い物を買う」といった意味を持ちます。

 

このように考えると雑費は一時的に購入する物に含まれますが、臨時的とはいえ事業で「必要のある物」を買う場合に使われるため、反対語は「必要経費」では無いと分かります。

 

上記の意味から反対語を考えると「通年で購入していて事業に必要ない物」となります。

 

事業に関係ないものを経費で購入しているのはいささか問題があるため、反対語は存在しないことが分かるでしょうか。

雑費に似ている勘定科目「雑損失」とは

雑費に似ている言葉として「雑損失」があります。

 

一見「雑」と「損失」という言葉が入っているため雑費の反対語のようです。

 

しかし、もちろん反対語ではなく意味も異なります。

 

雑損失とは、営業時間外に発生した通常では処理できない損失を埋めるために使われる勘定科目のことです。

 

例えばどうしても帳簿の金額が合わないので帳尻を合わせるために利用したり、製品が盗難に遭った場合などに使われます。

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