簿記の試験で発送費と通信費の違いを問われたら?どんな違いがあるの?

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経費の勘定科目の中に、「通信費」と「発送費」があります。

 

この二つについて、実は厳密な区別は定められていないため、簿記の試験などで困惑する人も少なくありません。

通信費と発送費の共通点

通信費と発送費には、「他業者にものを送る、または受け取る際にかかった費用」という共通点があります。

 

郵便物であれば、貼付した切手やハガキ代金などが対象です。

 

また、宅配サービス業者などを利用した場合、その送料が該当します。

 

郵便にかかった代金を通信費、宅配にかかった代金を発送費と考えるのが一般的と言えるでしょう。

 

また、書類や備品などの消耗品を発送する際に発生した送料を通信費、売り上げが伴う商品の発送で発生した送料を発送費と考える場合もあります。

梱包代も発送費に含まれる?

商品の発送をする際、かかる費用は宅配サービス業者に支払う送料だけではありません。

 

商品を梱包するための段ボールなど、資材が必要となります。

 

無料のものを活用できたなら問題ありませんが、有料で仕入れた場合はそれも経費として計上する必要があります。

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問題は、簿記上この梱包資材にかかった代金も発送費として勘定していいのかという点です。

 

原則、梱包資材などは消耗品と判断されるため、消耗品費として計上した方が無難でしょう。

 

ただ、商品の発送などを滅多に行わない業種の場合、年に数度発生する経費を細かく仕訳するのも手間という場合があります。

 

その場合、発送に関わった経費をすべてまとめて発送費と判断するのも問題はありません。

仕入れと売り上げで注意が必要

発送費や通信費の管理として注意しないといけないのが、「仕入れ」で発生したのか「売り上げ」で発生したのかという違いです。

 

仕入れの場合、商品の代金だけでなく商品の仕入れ自体にかかった金額が仕入れ費となりますので、簿記において送料も込みで計上します。

 

しかし売り上げの場合、商品の売り上げと発送にかかった費用は異なりますから、発送費を別に立てる必要があります。

 

簿記の試験ではこの点に注意するようにしましょう。

簿記で管理のルールを決めた方が良い

通信費と発送費に厳密な区別はありませんが、簿記でルールを設けた方が売り上げなどを管理しやすいのは事実です。

 

例えば、請求書の送付や契約書の送付など、事務的な業務で発生した費用のみを通信費、商品のやり取りにかかった費用を発送費とすれば、発送費は売り上げと連動して考えなければいけないと判断することができ、経費の見直しなどに役立てることができます。

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